【大徳店】簡易懸濁法の社内研修会その②
前回の続き・・・
薬剤の崩壊性やチューブの通過性
①エパデールによるポリスチレン(PS)の溶解現象⇒PS製のカップが溶けた。
材質表示が「PS」「ポリスチレン」「スチロール樹脂」のカップ・使い捨てスプーン・マドラー等は
エパデールを懸濁する際には避ける必要がある。
②グラマリール細粒、ポンタール脱カプセルした中身を水に入れてみる。
⇒両方とも溶けない⇒簡易懸濁不可グラマリール錠はフィルムコーティングのため
亀裂を入れると溶けるが細粒は溶けない。細粒は溶かす目的で製造されているわけではない。
③パナルジン錠(亀裂あり・なし)パナルジン細粒の崩壊懸濁・チューブ通過性試験
⇒パナルジン錠はフィルムコーティングのため亀裂を入れると溶けるが、亀裂なしでは溶けない。
亀裂入り錠剤は8Frチューブを通過したが、細粒は詰まった。
経管投与の場合、パナルジンは細粒を使用しないで錠剤に亀裂を入れて投与する。
これ以外にも
④フロモックス錠の崩壊を観察
⑤タケプロンOD錠を水と熱湯にいれて崩壊を観察
⑥ドパコール錠L100とマグミット錠330の配合変化
などいくつか観察結果がありますが、気になる方はぜひインターンシップへ・・・。
研修を受講して簡易懸濁法が正しく普及することが重要だと思います。
経管投与を行う方が注入時にチューブが閉塞して困ることがないように
薬剤師は製剤の特性や添加物などを考察して適切な剤形への変更を医師に提案することが必要です。
大徳店 片田
2016.1.12