第5回富山県漢方調剤フォーラムに参加しました
1月25日に開催された富山県漢方調剤フォーラムに参加してきました。
この研修会は富山県薬剤師会と富山県病院薬剤師会が共催しており、
薬局だけに留まらない幅広いお話を聞くことができました。
一般演題は薬剤師の先生2名の発表で、松本課長が座長を務められました。
「煎じ薬における処方意図の推察」という難しい内容でしたが、
個々に合った治療ができるという煎じ薬の長所を活かすためにも、
処方意図の理解は重要なことだと感じました。
また、ヒアリングや日頃の医師とのコミュニケーションの重要性についても再認識させられました。
特別講演Ⅰでは和漢診療科の先生からリウマチ治療における漢方使用例についてお話頂きました。
また、最近の話題として「腸管膜静脈硬化症」についても取り上げられました。
これは山梔子含有方剤の長期投与により誘発されやすく、
早期発見が困難であるため漫然とした投与をしないよう薬剤師も注意してほしいそうです。
特別講演Ⅱでは抗がん剤の副作用に対する漢方薬の活用例を知ることができました。
代表的なものは
・吐気 → 六君子湯
・下痢、口内炎 → 半夏瀉心湯
・末梢神経障害 → 牛車腎気丸、芍薬甘草湯
だそうです。また、抗がん剤投与と同時に服用開始し、予防的に使うことが多いようです。
漢方薬は効果が緩やかではありますが、安価で副作用や併用禁忌が少ないため有用な薬剤だと思います。
今回の研修では、様々な症状に対する活用法を知ることができました。
今後も理解を深め、日々の業務に活かしていきたいと思います。
本郷店 稲田 千香子
2015.1.29