2月 石川・富山エリア研修会 薬局の医療安全対策について
今回は、薬局の医療安全対策についての研修でした。
平成19年4月より、薬局においても「安全管理体制の整備」が義務化されており、
現在どの店舗にも「医療安全管理指針」、「医薬品業務手順書」などが整備されています。
今回の研修は、その一環としての従業員教育の意味合いもあるわけです。
内容はというと、改めて義務化されている内容のおさらいと、
厚労省・医療安全対策検討会議ヒューマンエラー部会より平成13年に公表された
「安全な医療を提供するための10の要点」を中心に、説明がありました。
さて、安全な医療を提供するための10の要点とはなんでしょう?
根づかせよう安全文化 みんなの努力と活かすシステム
安全高める患者の参加 対話が深める互いの理解
共有しよう 私の経験 活用しよう あなたの教訓
規則と手順 決めて 守って 見直して
部門の壁を乗り越えて 意見かわせる 職場をつくろう
先の危険を考えて 要点おさえて しっかり確認
自分自身の健康管理 医療人の第一歩
事故予防 技術と工夫も取り入れて
患者と薬を再確認 用法・用量 気をつけて
整えよう療養環境 つくりあげよう作業環境
このように標語調で基本的な考え方がまとめられています。
・ミスが起こった場合は、「責任追及型」ではなく「問題解決型」で。
誰がやったかではなく、経験を教訓にして改善に活かすことが大切。
「人は誰でも間違えうる」ということを前提とした対策が必要。
・ベテランも新人も、事務も薬剤師も関係なく意見を言い合える環境を。
周りの意見には謙虚に耳を傾ける努力をすることが大切。
・患者様の安全が最優先という考え方。
主役である患者様が、積極的に医療に参加してもらうようにすること。
そのためには、専門用語をわかりやすい言葉にするなど、薬剤師の役割も大切。
などなど、それぞれに具体的な説明もありました。
ただ、これらの標語はあくまでも基本的な考え方であり、
それぞれの店舗ごとで具体的な取組みは違ってくるものと思います。
手順書は作りっぱなしじゃないですか? 見直しは?
我が身を振り返ると反省しきりです...
私達はなの木薬局には、「道標」という素晴らしい行動指針もあります。
どちらも、単なる問いかけやスローガンで終わらせるのではなく、
取組みとして実効あるものにしていくためにはどうしたらよいのか?
常に考えて、日々、取組んでいく必要がありますね。
それを再認識させられた研修会でした。
お話しいただいた(株)スズケン金沢支店の佐々木様、内藤様、ありがとうございました。
最後に、高度管理医療機器についての説明もあり、
血糖測定器グルテストセンサーを用いた実践もありました。
患者様の痛みを、実際に体験してみることも大切ですよね。
上飯野はなの木薬局
加藤 彰