1月 岐阜・長野エリア研修会 インシデント事例報告会
平成24年1月21日、第一エリア研修会にて、インシデント事例報告を行いました。
この報告会ははなの木薬局全店舗で一年間(1月 12月)に起きたインシデントを集計し、
社員で事例を共有することで、今後起こりうるインシデントを未然に防ぐ対策をしていく
目的があります。
はなの木薬局ではインシデント事例が起きた場合、最後に薬をお渡した薬剤師が
決められた報告書を書いて提出し、その事例が今後起きないように対策案を各店舗の
薬剤師の会議で話し合います。
さらに決まった対策案を提出し、それを集計したものを年に1度報告会で周知し合うのです。
薬局でいうインシデントは、他薬を調剤する、数の誤り、相互作用の見落とし等があり、
今回の報告会では、事例をタイプ別に分けて発表していました。
◎こういう事例がありました
・錠剤、カプセルの計数誤り:錠剤のシートの1枚の数(一枚10錠or14錠)を間違えている
・散剤、液剤の秤量の誤り:数を間違えて量る
・同じ薬剤の規格の誤り:同じ成分だが、mg数を間違える
・他薬を調剤:似た名前、色、シート、薬効のものを選んでしまう
・禁忌、相互作用の見落とし:ある疾患には使ってはいけない薬をそのままお渡しする
・一包化の間違い:飲みやすく1つ1つ袋に入れた薬に違う薬が入っている
・調剤漏れ
・交付漏れ
・交付相手の間違い:別人にお薬をお渡しする
・入力の間違い:薬を入れる袋、薬の説明書が間違っている
・服薬指導の誤り:誤った情報を患者さんに伝える
など
◎こういう時に起きやすい
・他のことに気を取られていた
・業務が立て込んでいる
・お待たせしていることによる焦り
・思い込みによるミス
・機械のメンテナンスの不備
インシデントは、あとからしてみれば何故こんなことをしたのだろう、
と思うようなことをしてしまうことがあります。
しかし人間が行っていることである以上、その時の置かれている状況や
ストレスによって間違いが起きてしまいます。
それを防ぐために、間違えやすいことは周知し、一度起きたことは二度と
起きない対策をとることが大切です。
普段は1つの店舗に勤務しているので、他店舗のインシデント事例を知ることは、
いつもの業務に活かすことができると思いました。
違う店舗間でも似たような事例やその店舗特有の事例があり、似た事例でも
対策のとり方にそれぞれ違いがありました。
起きやすい、間違えやすいことを念頭に置き、職場全体に周知することで未然に
防ぐことが出来きます。
心理的なことも関わりますので、忙しい勤務でも出来るだけ落ち着いてミスを
ゼロに近づければいいと思います。
はなの木薬局 坂下店
横井 成尚