海外(米国)研修報告2010 その4
ワシントン大学での講義
この日は、ワシントン州薬剤師協会 会長のDr .Jeff Rochon教授から
「医師との共同による薬物治療」について講義をいただきました。
米国では、1999年頃から、医師との共同による代替医療を開始している。
医療費が膨大に膨れ上がる中で薬剤費のコスト削減が大きなテーマとなっています。
米国では、ジェネリックに変更するにあたり薬剤師協会は医師とある協定を結ぶ事に
成功し、薬剤師の役割の拡大を手にしています。CDTA’s(共同薬物治療協定)という
特定のプロトコールにより、特定の治療に対し、薬剤師に処方権を委譲している。
このプロトコールより、患者は夜でも、週末でも休日でも地方へのお出かけも・・・
治療へのアクセスがしやすくなり、地域住民は予防接種などができ、感染症拡大や、
妊娠予防ができるようである。
そして薬剤師は、薬剤の投与量、種類、用法、期間、検査等について、Drと協働して
実施できます。仕事の満足度が増加し、自分が習得した能力を活用できます。
しいては、医療費の削減にも寄与するとの事でした。
ワシントン州では6000人の薬剤師が、1100店の薬局が登録している模様だ。
「Harborview Medical Center Pharmacy Department」見学
ハーバービューメディカルセンターは、当大学のもう一つの病院でシアトルのダウン
タウンに所在する。287床で薬剤師は60名。(うち30名は病棟業務を行うファームD
を取得する。)主に救急医療を専門とし、アラスカ・ユタ・オレゴンなどの
州がヘリコプターで治療を受けられる施設を整える。
(病院内の会計業務風景 ここで私服の女性が薬のお渡しも行う)
ここでは、日本人のテクニシャンが勤務されていて、丁寧に解説していただきました。
「Kelly Ross Pharmacy」見学
シアトルの在宅専門の個人薬局。経営者3名で開局した外来患者ゼロのデリバリ
ーサービスに特化した薬局。
その薬局と事務所はビル4Fにあり80坪ほどを借りて、調剤業務をしている
大手チェーンとは異なるきめ細かなサービスで、老人施設などの調剤を一手に
引き受けている。処方箋を一度患者の手にわたす必要のない米国では、患者の
同意をとり調剤しています。